そろそろ、行かなきゃ
「そろそろ、限界です。」定期的に来院なさるMさま、そろそろおみえだと思いました。
「次の移動出張まで待てなくて。」Lさま、遠路車でお疲れ様デス。
「まずいまずい。間が空いちゃったっ。」Kさまも、そろそろ会うべき頃合いだと思っていました。
”つぶれる前に、ケアしましょうね”こんなふうに言い続けているので、
最近はご自身でサインに気づいて「鍼、行かなきゃ!」と思ってくださる、優等生な方が増えているようだ。
忙しい人ばかり。心をなくすことなく、多方面で活躍していただきたいと思う。
そんな方々のお力に、なれているとしたら嬉しく思う。
あかり
梅雨らしい空が続く。
ご旅行で京都に行かれている○さま。向こうは梅雨でなくても一日カラリと晴れることはないのだそうで。
お天気はカラリとはしなくても、お好きな街でリフレッシュされて元気に戻られることと思う。
人生の大先輩の○さま。もう長くお付き合いさせていただいているので、人生の節目の泣いたり笑ったりを共有させていただきながら歩いてこれたように思う方の一人。
日常の施術で患者さまに教わることは多いのだが、ときに歩く道の心強いあかりになっていただいているなあとそんなことを思う梅雨の空である。
朝採りキュウリ
今朝7時。何はともあれと、向かった近所の野菜無人販売所。
一足早かったオジサマが最後の茄子とトマトを「すまないねえ・・・」と購入されて。
惜しかった・・・。
でも、キュウリが一番欲しかったので上出来上出来。
おつりが欲しいらしく農家さんの母屋に入ったオジサマ、私に向かって手招きしてます。
「こっちにほら、まだトマトがあるよ!」 わ~~い。
帰ろうとすると見知った方がワンちゃんと。「キュウリが欲しいんだけど、お財布持ってきてないのよね。」ふふふ、どうぞ!今度いらした時でいいですから。
曇り空だけどみんな笑顔でキュウリを抱えている朝の光景。嗚呼世田谷は住みやすい。
続く不安に
3.11から3か月。
映像に言葉を失い心も失いかけて。被災されたご親族の話を伺う機会もあり、そして収束の兆しの見えない原発へのいいようのない不安。時間は流れているのだけど、時計の針が止まってしまったかのようにさえ感じる・・・。
心身の影響をうけなかった人は、おそらくいるはずもないだろう。来院くださる方々とそんな思いを共感する日々。
「地震酔いのようです。」4月にそう訴えていらした○さま。
再来院なさった先日
「あの時のふわふわした、めまいがつらくて動くのがしんどかった状態はすぐにおさまりました。ただ、いろんな不安が消えない状況が続いているので、最近は胃が痛いのがつらいです。食欲もあまり出ません。」
少々痩せられたようにも見える。
身体に正直にあらわれている変化に、僅かの刺激を。
こんな時こそ、食べて体力をつけてほしい。が、そのための消化機能をまずは復活していただかないと。
薬味に
アジサイの葉や花を流れるしずく。
花は咲けども実はつけない梅。みょうがの葉が、青々と。
小さな庭だけどそれらのいのちに感銘をうけながら、日々を生かさせてもらっている。
「みょうがの葉が伸びてきましたねっ!」と○さま。
そうですね。出てきたら、またどうぞ持って行ってくださいね。
去年「採り頃のみょうがが見えましたよ~~」とおっしゃっていたので、どうぞ!と。
「ほんとにいいんですか?お昼のおそばの薬味にします。ありがと~~。」
よろしければ、今年は根をお分けしますよ。
よせばいいのに
先日の笹巻きのお礼の電話をしたところ、電話口に出たのは従姉妹の声ではない。
「おねえちゃん?私、○です!」 びっくりっ!お礼そっちのけで彼女と話し込む。
うちの親族の中では珍しく、海を渡って活躍しているらしいということは聞いていた。日本に帰っていたのね。っていうか、話すのは初めてじゃない?
(私の記憶にあるのは、2,3歳くらいの貴女しかないのよ。会ってみたいねえ。)
「いや、私はお姉ちゃんに会ってる。」と彼女。(え!いつごろ?)
「部活で鍛え抜かれた筋肉ムッチムチで真っ黒な時。あの時の太もものすごさが焼き付いて、忘れられないよ。」 ・・・・・なんだよ、それ~~。。
記憶をたどると、ああそうそう。あの時だ。8歳違いらしいことも聞いた。
しかし・・・・。お中元のCMで「あゝ、ハムの人ね!」の別所さんのように
”あゝ太もものヒトね”こんなイメージ濃く人々の記憶に残っているであろうワタシって・・・・・。
よせばいいのに、自虐ネタ。
信頼
初めて来院した時から「鍼はどうしても苦手です。」○さま、女性。
訴えておられる症状に、お灸で対処していた。
疲れがたまると来院くださるが、ある時どうしても鍼を使ったほうがよいと思われる時があった。
「今日の状態ですといつものお灸だけでなく、こんなこともやったほうがいいと思われます。」そんな説明をさせていただきながら、鍼をちょこっと。
それでも若干緊張されていたご様子。
しばらくしていらした○さま、「今日も鍼が必要でしたら大丈夫です。」
どうしても苦手なものがある場合でも、受け入れてくださるくらいの信頼関係が築けていれば可能になるのだと感じた。
逆に言えば信頼関係を築けないことには、そこに施術できる関係は生じないのだろう。
うれしい贈物
昨日、思いがけず笹巻きが届いたっ!秋田の従姉妹の芸術品。 (ありがと~~~)
「旧暦の節句に間に合わなくて、ごめんねえ!」去年も頂戴した笹巻き。
きな粉を買いに走った。びゃ~ん。いい従姉妹をもちました。
一緒に入っていた梅漬け。うちの地方では梅干しでなく梅漬け。酸っぱくて、おいしい。
こっちの従姉妹の中では”ばっちっこ”なので、みんなにカワイガッテもらっている。感謝で一杯。
繊細
「おなかが痛くて。」定期的にみえている○さま、いつもと違うことをおっしゃる。
「昨日から胃が痛くなり、下痢と腹痛も。まだ少しゆるくて途中で行きたくなるかも。でも、お付き合いもながいし、許してもらおうと思って来ちゃった。」
みせていただくと、いつものお腹と違います。
気温差がこんなにあるし、自律神経系も戸惑っている感じですね。
お話を伺うと、急遽わいてきた心配事もあるご様子。
お腹や背中・足と、いつもとは違う取穴で。
「渋った痛みがどうやら楽になったよう。」
(繊細さがでてますから、ほどほどに参りましょうね。)
「うふふ。やっぱり私繊細だったのね。。」
ちょっぴり笑顔で帰られた○さま。いろんなことが丸く治まるといいですね!
愉しむこと
以前、趣味で機織をなさっていることをお聞きしていた○さま。
先日おみえの際に持っておられたバックが、素敵で。
素材は、ひょっとして・・・・?お聞きするとやはり機で織られた生地だそうで。
長く続けられるご趣味があるって、素晴らしい!!
なんでも、アイデアをあたためてあたためてあたためて・・・・驚くような期間をかけて仕上げた作品を、このたびコンクールにお出しになって、賞を受けられたという。力作を写真で拝見して、すごい~~~っ!
「織っている間はひたすら無になれるんです。」
普段のお仕事と離れて、向かうものがある・・・・。
そういうものが人間の深みに違いをうんでいるような、そんな印象を受ける。
誕生日がほんの数日しか違わない○さまに、生きる愉しみ方を教わった気がした。