前立腺肥大症
楽しい時間を過ごして一夜を明かし、翌日。
「いつもより出が悪いなあ・・・」
(ああそう?ゆうべ飲んでたからね。)周囲はそんなに気にしてあげていない。
その日も暑かったし、またビールがすすんで。昼から乾杯していたなあ。
そして、夕方になり何度も何度もトイレに行く。
普段から笑いをとっているキャラなので、こんな時でもウケを狙っている・・・様に見えていた。
「何度行っても少ししか出ない。お腹が張ってきて苦しい・・・。」次第に声も下がり気味。。
(え・・・全く出なくなってきた?)表情もどうやら本当みたい。尿閉にでもなったら大変。
そこで、鍼を取り出した。まず仰臥位にて。ちょっとすると「行ってくる」
さらに腹臥位で施術して、またすぐに「行ってくる」
治療の間に3~5度トイレに行っただろうか。その都度少量ずつではあるが、排尿ができるようになったと。
前日からの長時間にわたる座位。トイレに行く間も惜しかったみたいだし。ビールでの冷え。その朝には暑さにまかせ水風呂にまで入ったというから・・・・。
前立腺にとって良いことがまるでなかったわけだが、鍼灸刺激によって血流が改善されたのではないかと考えられる。身内だから、出来た症例ともいえるかもしれないが。
前立腺肥大自体は、癌との鑑別さえ行なっていればこわいものではないともいえるが、日常の生活では上記のようなことは避けてほしい。
鍼灸に対して受け入れ姿勢でなかった身内の視線が、やっと変わってくれたようで。今回の帰省のちょっとした喜びになった。