
多くは語らず
最近おみえになった○さま、80歳男性。
 今考えられるお身体のことをお話しして
 鍼やお灸はこんなことを期待して行いますと、ご説明させていただきました。
 そして施術を受けられて、ご帰宅なさいました。
 2回目におみえの○さまに
 (先日のあとは、いかがでしたか?あの日はだるさなど出ませんでしたか?)
 お聞きするも
 「・・・・うん、まあ一度には変わらんだろう。」
 重たい返事が返ってきました。
 (そうでしたか。では引き続いてさせてくださいね。)
 その日の施術も終えて、○さまご帰宅。
 その後で、お付添いでいらしてくださったご家族が鍼灸を受けられました。
 「私の方が初めに受けたかったのですが、ちょっと怖かったので。でも先日受けて、”すごく良いみたいだ”って言ってたんですよ。あの通り、昭和一桁の人間は口数が少なくてね、何を考えているのかよくわからないところがあるんですが。とにかく、全然違うって喜んでいたので私も受けられそうだと安心したんですよ。」
 そうでしたか。
 昭和一桁のお生まれで、男性ですから。
 多くは語らない美学ってものでしょうか。
 ご家族からお話をお聞きできて、よかったです。ご様子を知ることができました。








