あとは、いらない
今朝の突き上げられるような地震に、身を引き締めました。
「必要に迫られて、ものを整理している。」
こんなふうに仰る方が、周りにとても多いです。
「余計なものは買ってないはずなのに、知らず知らずに増えていくのね、モノって。」
「定期的に引っ越しをすると、モノが増えなくていいらしい。」などなど、みなさんのご苦労をお聞きしています。
私はここしばらく転居をしないまま暮らしているので、納戸の戸を開けてため息をつく日々です。
捨てるという事がいかに難しいか。
そんな中、○さまが話されていたことが心に残りました。
「私は捨てるのが得意だから。もう手あたりしだいバンバン捨てているわよ。悩んだらダメね。お陰でとても快調に進んでいるわ。でもね、捨てられないものが一つだけあるの。子どもが小学生の頃、工作の時間に作ったお弁当箱。家から持っていった空き箱に工夫してこさえたおかずが入っているのよ。緑のブロッコリーに折り紙をくしゅくしゅってしたエビフライ。今でもそのお弁当箱を開く度にあの子が小さかった時のことが思い出されて、愛おしくてね。」
お話しくださった○さまが、荷物整理に追われ疲れ切った表情の合間にみせた幸せそうな笑顔がとても印象的でした。
「これだけは捨てないで持っていくわ。あとは、いらない。」
紙製のお弁当箱が宝物って、素敵ですね。
人は思い出の中で生きていけるのかもしれません。私にとってのお弁当箱・・・なんだろう。
5年も6年も
立春とはまさしく名ばかりで、寒さ真っ只中でございます。
年が明けた先月。
ご家族のご紹介で初めて来院なさった○さま、40代前半男性。
腰の痛みと右下腿外側のしびれを訴えておられます。
かれこれ5~6年になるそうですから、とても我慢強くていらっしゃるなあとある意味感心してしまいました。
どんな目的でどのようなことをさせていただくかを説明させてもらい、施術を始めようとしましたら、何気にふるえておられます?
「はい、ちょっとだけコワいです。」
(では、始めてからしんどかったら言ってください。)
途中で”参った”はなく、したい刺激をさせていただけました。
5年も6年もツラいものを抱えておられたとはいえ、鍼灸院をチョイスするという事はご家族がグイと背中を押してくださらなかったら無かったという事なのでしょうね。
5,6年じっと耐えておられたという腰痛と下肢のしびれ。
エイッと思いきった甲斐があった・・・と思っていただけていたら、いいなあ。
その後が、楽しみです。
白くて黒い
この寒い時期に、北海道に行かれた方が戻られました。
(寒かったでしょう?)
「まあ、外は寒いんだけど不思議だよね。室内はホッカホカなものだから雪国に行ったのにその気にならないというか・・・。むしろこっちに帰ってきてからの方がブルブルッな感じ。」
(でしょう~~?雪国生まれのワタシが初めて迎えた東京の冬、寒くて寒くて。毎日泣きたかったんですよ。)ってか、泣いてた・・。
私に限らず雪国に暮らしていて上京し、”こっちの方が寒い~~”と言っている人は結構居ます!
おみやげを頂戴しました。白いんだけどブラックサンダー。
”おいしさ直滑降!”
滑降系はコワくてキライでしたけど・・・・。
ほんのちょっとだけ雪山が恋しくなりました。