ジュウニヒトエ
すがすがしい朝になった。
去年、Mさまに分けていただいた”ジュウニヒトエ”。上、下に、小さな薄紫(うすむらさき)の花が、幾重(いくえ)にも重なって咲くことから、平安時代の「十二単衣」に見立てられた花だとか。(繁殖力があって、優雅な姿の割にはタフなのね。)
Mさまはちょうど1年前の今頃、知人のご紹介でいらした。脊柱管狭窄症の症状があって整形外科や整骨院を多数訪れていた。右の大腿から下腿にかけての「ピリピリした痛み」が強く、歩行も困難で自転車を押しながらの来院だった。
5~6日の間隔でひと月。6度目の来院時
「大分楽になってきた。痛みが楽なときには庭の仕事もできる日がでてきた。」
この頃は、当初腰椎の1番から仙骨部まで広範囲にあった叩打痛が、仙骨の1番だけになっていた。
このあたりからやや症状の足踏み状態が続いて、一進一退を繰り返しながら梅雨の時期を迎え、痛みの箇所が狭くなりながらも下肢の痛みが強く、来院が困難になった。
ジュウニヒトエの花を見ながらMさまのご様子が気になっていたが、先日ご紹介くださった知人とバッタリお会いした。”Mさま、どうされました?”
「手術に踏み切った様よ。先日退院されて、歩けるようになったらまたお願いしたいそうよ。」
脊柱管狭窄症の症状を訴える方が多くなっている。
鍼灸で日常生活に支障ない程度におさまっている方もあるが、Mさまのように限界も感じる場合もあるのは事実だと思う。
根付いたジュウニヒトエを、Mさまにみていただきたいなあ。