灸点紙
2年前からいらしてくださっているMさま。
他の鍼灸院での治療の経験もある方で、うちに初めていらした時
「鍼をしたときのズ~ンとする感じが、どうしても苦手です。お灸で治療して欲しい。」と。
「できれば痕(あと)は残したくない・・・」と付け加えて。
全体的に痩せていらっしゃる。そして過敏なお身体。鍼を受け入れにくいのも、わかる気が。
ツボをしっかり狙い、なおかつ痕を残さないようにと灸点紙を使用することに。
これはシールになっていて、反応の出ている皮膚に貼りその上から艾(もぐさ)を燃焼させる。
基本的に弦巻鍼灸院でのお灸は細く糸状にしてすることが多いが、それでも直接置くのをためらわれる場所や痕を嫌う場合には、灸点紙が重宝する。
疲れがたまるとおみえになるMさま。
最近は目の疲れが主訴。いつもの全身への灸点紙での施灸に加えて、顔への鍼をさせていただいた。はじめはご本人もこわごわだったようだけど
「顔だと鍼も平気です。びっくり!」とのことで、抵抗なく施術が出来た。
先日みえたとき(前の治療後、いかがでしたか?)とお聞きしたら
「はい、視界が明るくなったようでした。今回も顔への鍼をお願いします。」
鍼は苦手とおっしゃる方でも、場所によっては問題なく受け入れてくださる場合も多い。
先入観を持たずに、常に身体に語りかけることが出来るようでありたい。
豊かに生きるということ
弦巻鍼灸院におみえになる方々は、魅力的な方が多い。
小一時間を過ごしていただくので、様々なお話をさせていただく。
一見無関係なことの様でも、その方の考え方や生き様を知ることは、実は治療の道しるべになることも多いと感じている。
知的で美しい〇さまの言葉は、なんとも心にしみた。
「気がつけば、人生の後半戦。仕上げにかからないと。元気にしたいことが出来るのは、おそらくあと20年ほど。限られた時間を、いかに楽しく豊かに過ごすか。そのためにどうしたらいいかを、真剣に考えているのよ。」
「小さな幸せが活力になるのよね。我慢が多いと、窮屈で生きにくい。」
〇さまが帰られてからも、しばらく胸の中でかみしめていた。
テニス肘
「テニス肘です。」ご紹介で見えた〇さま。
「肘全体が重い感じ。テニスはしないがゴルフをしている。日常の生活では、物を持った時や雑巾を絞る時に痛い。」
テニス肘と呼ばれるものは、このようにテニスをしていない人にもおこることがある。上腕骨外側上顆炎または上腕骨内側上顆炎のこと。肘の内側の場合もあるし外側に炎症がおこって痛む場合もある。〇さまの場合は内外の両方に圧痛があった。
手で物を握る時に使う筋肉。筋肉が腱になり上腕骨につく部分での炎症なので、痛みを起こす動作をしないことが基本だが、日常の炊事なども含め、この筋肉を使わずに過ごすことは難しい。
炎症を抑える鍼灸の刺激をくわえて、張った筋肉をゆるめる。休むことの出来ない家事などをする際には、着けることで痛みを和らげるベルトを使用することで楽になる。
〇さまに(このようなテニスエルボーバンドはお持ちですか?)とうかがうと「ネットで購入しています」との返答。すごいです、ネット社会。こんなものまで購入可能なのですねっ!
なぜそれを着けることで、痛みがなく動作が出来るのかを説明させていただいていたら
「じゃあ、あれってそうやって使うの?」(え・・・?)
どうやら、装着の仕方が違っていたようで。
「どうりで。着けてもあまり変化がなかったから、最近は着けることがなくなった。」
せっかくのものなので、うまく活用していただくといいのになあと。
ピンクのタワー
10月は乳がん撲滅月間。昨夜、東京タワーがシンボルの「ピンクリボン」の色にライトアップされていた。
日本人の女性は年間5万人が乳がんにかかっている。早期の発見で治療が可能なので40歳になったら、毎月の自己検診と、2年に1度の検診は受けましょう。
「どのような服装でうかがったらいいですか?」
お電話で、このような問い合わせをいただく事もある。
楽な格好でいらしていただくのがベストかと。
痛みやつらい箇所だけに施術をすることは少ない。広い範囲で治療点をとることが多いので、不都合がある場合は施術に適した衣服に着替えていただくことも。
初めていらした方や、まだ来院して日の浅い方は着替えをなさる場合が多いが、時間と共に
「いいです、このままで」と身体を預けてくださる方が増えていく傾向にあるようだ。
同性なので、若い女性の方も平気なご様子。
こんな時も、女性でやりやすいなあと感じる。
”もうちょっとさげますよ” こんな台詞も男性だと言いにくかったりしそう。
弦巻鍼灸院では施術しやすい着替えのご用意もありますので、会社帰りの方もそのままどうぞ。
庭の
雨があがって、土もまだやや湿っているので朝のうちに草とりを。
もちろん完全武装で出たつもりだったが、手袋をしていなかった左手と僅かにあいた背中、それからズボンの上から刺されたであろう大腿部と、顔面。科学的根拠はないっていうけど、この血液型は蚊に好まれるようでエライコトになっている×××
転んでもただでは起きないワタシ。
今年はなかなかの豊作だった、ミョウガとニガウリを手に任務終了。痒いけど、許す。
神無月の、はじまり、はじまり。