血圧が低い
昨日は、海のそばでの鍼灸治療日。
朝、一番雨が強い時間に移動した。高速、本当にコワカッタ・・・。
もちろんスピードは控え目に走っていても、大きなトラックなどが掛けていく滝のような水しぶきに、一瞬視界ゼロ。手に汗握って到着したワタシに
「凄かったでしょ、雨。初めて、迎えに行ってあげたくなったよ。」Lさん目が笑ってますょ。
(はい、すごかった・・・。あんなにすごい雨の中走ったのは、初めて・・・)
「こっちにくるとき、天気が悪いこと多いよね?ニヤリ。」 雨オンナは、だれじゃ??
雨に動揺したワタシ、ちょっと道をはずれたお陰でチラッと海をみることができた。
しょーなん、しょーなん! Lさま、昨日もお世話になりました。
さて、女性に多い低血圧について。
最高血圧が100mmHg以下の場合をさす。
特に原因になる病気がないのに、いつも血圧が低いものを本態性低血圧という。
重症の心臓病や胃腸疾患で栄養不良になったとき、内分泌の異常、けがで大出血した時など、原因になる病気の一症状としておこるものを二次性低血圧という。
立ち上がった時などに急に血圧が低下するものを起立性低血圧という。これも、症候性と本態性がある。
本態性の起立性低血圧症は、器質的な疾患がなく自律神経失調とくに末梢血管運動神経失調のために循環調節障害を起こす状態で、
その症状としては、顔色不良、食欲不振、頭痛、疲れやすさや乗り物酔い、ほかにも下肢痛、睡眠障害などを伴うこともある。
鍼灸を希望する方は、いわゆる不定愁訴症候群が多いとされていて、その一部に低血圧の方が存在している。
不定愁訴に対して鍼灸が適応することが多いという意味で、本態性低血圧症は鍼灸の適応症ともいえるが、血圧そのものをあげることは難しいことが多いとされている。
そうはいっても抱える訴えが減って、生活の質が上がるようであれば、数値としての血圧がやや低めであったとしてもよいのではないだろうか。
血圧が高い
最大血圧が140mmHg以上、最小血圧が90mmHg以上の場合を高血圧症という。
高血圧は、原因になる病気がないものと、はっきりした原因があるものに分かれる。
原因になる病気がなくて、遺伝的体質に様々な環境因子が加わることで起こるとされているのが、本態性(一次性)高血圧。これが、高血圧の大部分を占める(90~95%)。
それに対して、主に腎臓や心臓などの病気が原因で起こる高血圧を二次性高血圧という。
血圧は、精神的に緊張することでも上昇するのはよく知られているので、
「病院などで測ると、上がるんですよね~~」などどおっしゃる方もいる。
一日の中でも差が出るので、同じ条件下、またはこんな動作をしたら上がったなど、家庭での記録も大事かと思う。
家庭で血圧を測定する場合、起床後1時間以内、排尿後、座位での測定と、就寝直前の測定が病院などで測るそれよりも心血管死との相関があるとされている。
この場合は135mmHg以下/85mmHg以下を正常として、それ以上は高めとされる。なかなかキビシイ。
二次性の高血圧の場合は、原因になっている疾患の治療が優先されるが、
本態性の高血圧は、鍼灸の適応とされることが多い。
日常の生活では
食事 肥満は食事制限によって矯正して予防を心がけ、血清コレステロール高値であれば動物性脂肪の制限。塩分の制限も1日10g以下にしたい。わかっちゃいますが・・・。
喫煙 喫煙は冠状動脈疾患を発生させる強力な因子とされ、脳動脈血流量も減らすとされている。
運動 心不全や狭心症がない限り運動は差し支えないが、激しいものは避ける。
入浴 入浴中は血圧は下がるが、寒い時期だと入浴後は血圧が上がるので入浴後に冷えないようにしたい。
精神状態 精神的な過労は肉体的過労よりもよくないとされる。心穏やかに、ありたい。
日常生活ではこのあたりに気を配りつつ、鍼灸治療を受けていただくとよいと思う。
腰痛を訴えて来院くださった方が、腰痛が気にならなくなって。
「鍼灸を続けていると何となく調子がいい。」
「高めだった血圧が安定してきた。」
「頸や肩が、凝ってくると血圧も高めになっていることに気が付いたんです。」・・・
そんなふうにおっしゃり、主訴がなくなった後に鍼灸治療の継続をされている方も多い。こんな声は、嬉しいもの。。
北からの便り
北に行かれてもう1年になろうとするTさまご夫妻。時々画像付きのメールを送ってくださる。
こっちでの生活とは違うだろうから、不便なことも多いのでは?と心配していたが、とんでもないようで。
この夏は野菜を買うことはなかったそうだ。還暦野球に釣りに、と時間が足らないのだとか・・・。
ご主人はスーツの似合うジェントルマンだったが、麦藁帽子に鍬を持ち、畑を耕しておられたのだろうか。こちらにおられた時より何倍も元気なご様子を想像して、私まで嬉しくなった。
ほんものの豊かな暮らしっていうんでしょうね。
豆乳
最近のマイブーム、それは豆乳。自分の中で流行ると、なかなかとまらない・・・。
豆乳は大豆を水にひたしてすりつぶし、加熱してから搾ったもので豆腐になる手前のもの。
液体として搾ったものが豆乳で、その搾りかすがおからになる。おからブームも続いたっけ・・・。
豆乳にはおから(食物繊維)以外の大豆の成分が、ほとんどそのままが残っているので、”飲む大豆”とまで言われる。
豆乳はよく牛乳と比較される。
まず牛乳は動物性食品であるのに対し、豆乳は植物性の食品。双方ともアミノ酸バランスの優れた食品だが、大きな違いはエネルギー。
豆乳のエネルギーは牛乳の70%ほど。
牛乳のエネルギーが豆乳より高いのは、脂質と炭水化物が多く含まれている為だが、たんぱく質の量では豆乳の方が勝っている。
カロリーは抑えながら、良質のたんぱく質を十分に摂りたい!そんな場合には豆乳が向いている。プチダイエットの時などにも豆乳のほうがお薦め。
また、豆乳はカルシウムの量は少ないが、鉄分は牛乳の10倍、マグネシウムも2倍以上含まれている。
貧血ぎみの人にもお薦め。
生活習慣病の予防に役立つとされるビタミンEも、豆乳がリード。ビタミンEの抗酸化作用が若々しい体を保ってくれそう。
豆乳には「お腹ゴロゴロ」の原因となる乳糖が含まれていない為、胃腸の弱い人でも大丈夫。
それにしても、以前の豆乳は飲みにくかった記憶が。でも、今の豆乳ってかなり飲みやすい!
最近のスーパーには、紅茶味やコーヒー味なども並んで、子供にも人気があるようだ。(甘いのはそれはそれで問題だけど)
また熱にも強いので料理やデザートにもオッケー。(ちなみに我が家は豆乳寒天が毎夜登場・・・。中味を替えればブーイングも最小限に!・・・のつもりなのは本人だけ?)
そもそも日本人は、豆腐や納豆をはじめ、みそ・しょうゆなどの調味料まで伝統的な食事で大豆を使ってきた。
我々日本人が乳製品を口にするようになった歴史は浅いことだし、慣れ親しんだ大豆をうまく取り入れたいものだ。
”イソフラボン”を意識しているってことも、実は大きいのだけど・・・声は小さめにしておこう。
10年後のワタシ
先週、従姉妹が鍼灸初体験にきてくれた。
親族の中で、中身はともかく外側は一番似ていると皆が認めるお姉ちゃん。
「こんな感じで、あんな感じで。いろんなところが××」それなりに、不調なものを聞く。
(そりゃぁ、お年頃だからね)
「もう、刺さっているの?全然わかんないね。」
(もっとコワイものだとおもった?)
「日曜の休みのところ悪かったね~~。ああ、でも、よかった。」
遠いところ、重たいお土産さげてきてくれて、ありがとう。
体験すると、身体の変化もよくわかるでしょう。
10コくらい先を行くお姉ちゃんと話していて、10年後、自分もあれくらい笑っていられたらなあ・・・とおもった。
イイ笑顔は、生命力を感じる。あとを、追いますよっ!お姉ちゃん。
シマシマの
「頸から後頭部が凝って不快。仕事のストレスもあるが、夜眠れない。
頭痛もあり、もやっとした感じが続く。」
初めの頃、このような訴えをされていた〇さま。
「最近は、まずまずの感じです。ちょっと夏の疲れがでてきたようです。」
まず仰向けから。ああ、以前からすると、変わってきていますね、お身体。いい感じ。
うつぶせにどうぞ。 (・・・・・・あれ?)
「どうしました?」
(背中が、シマシマです。ブラインド越しにお仕事なさっていた、とかでしょうか。でも、お洋服着ておられるでしょうし。)
考え込んでおられた〇さま。
「あっ!ひょっとして!1週間程前に、行きましたゴルフに。」 (はぁ・・・でも何故に縞々?)
「最近のゴルフウエアはメッシュで通気性がよくなってますから。確かにものすごく陽射しの強かった日、縞のシャツでまわりました。」 なるほど~~
「顔や腕には日焼け止めを塗りましたが、背中までは、ねえ~~」
いやはや。ワタシはゴルフのような高尚なスポーツは出来ないのだけど、今年の暑さの中ですからね・・・。尊敬いたします。
「暑くても、ゴルフは行けるんです。朝も起きられるし、歩けるんです!」
縞々のお背中を時々思い出してしまいそうだなあとおもいつつ、まっすぐに向かえる趣味を、ワタシもそろそろ探してみようかなと、そんな思いも湧いてきたりして。
今朝も涼しいので、うかうかするとココロまで冷えてしまいそうですが、
思いはホットにまいりたい。
素敵な頬かむり
涼しい朝。
台風の影響で降った雨だったが、これがありがたかった。
「暑すぎて、近いっていっても、外にでる気になれなかった。雨だけど、今日は楽ね~~。やっと、来れたわ。」Nさまご来院。
(草木に水やりをしなくてイイだけ、ありがたいですね)
「ほんとねえ。毎日毎日庭に水をまいて。撒けども撒けどもあっという間にカラカラで。だけど”十分しみさせて”なんて言ってたら、こっちが干からびちゃいそうよ。」Nさま、やっぱりいい笑顔です。
(蚊も多いですしね)
「そうなのよ~~っ!私なんかね、長袖長ズボンに手袋して。
それでも顔が狙われるから頬かむりして撒いてるわっ!」
(頬かむりですか・・・それはまたお洒落な・・・・。)
「道路から見えないところはそれでいいんだけどね、通りに面した方じゃそれはできない。で、巻いたタオルをはずしたところを・・・刺されるのよ~~」
どこのお宅でも繰り広げられる蚊との格闘。私も頬かむりしなきゃダメかしら・・。
昨日の雨はその意味でも恵みの雨になったようだ。
「暑さのせいにして、放っておいたら雑草がこれまたスゴクて。どうしても気になって草むしりしたら、ダメねえ、足やら腰やらが痛いのよ。」
身体は正直にNさまのお仕事ぶりをあらわしていて。
そんなあちらこちらをさぐりながら、お洒落で素敵なNさまの頬かむり姿をおもい、ついつい口元が緩んでしまう。
また明日から暑さが戻るようだけど、今日くらいは家の外での作業もできそうです。
お通じの まとめ
便秘と同じくお通じの不快、下痢について。
下痢という現象は、腸管で食物や水を消化吸収する過程になんらかの障害が起こり、腸内容が速やかに通過するため水分の吸収が十分に行なわれない場合、または腸粘膜から過剰の液体分泌が行なわれた場合など、結果的に含水量の多い便が速やかに排出される状態をいう。
一般に排便回数も多い。1日1回の排便でも液状の排便をみれば下痢という。
大腸に起因することが多く、一般に小腸で消化吸収の不十分な内容が大腸に送られても大腸の機能が正常であれば下痢を起こしてくることは少ないとされる。
下痢にも急性と慢性があり、いずれも器質性と機能性に分けられる。器質性は、食物中毒から癌の一症例として現れるものまであるが、機能性には、精神的要因によるものまである。
便秘と下痢 どんな症状がでるか
便秘では、腹部膨満感、腹痛、頭痛、食欲不振、全身倦怠感などがでる。
下痢は、原因によって水様便になったり泥状便になったりするが、激しい腹痛を伴うことが多い。食欲不振や全身倦怠感も起こりがち。脱水症状、栄養障害なども起こしやすい。
器質性の便秘や下痢については、原因の治療が必要になる。
便秘では、急に便秘になったとか、慢性的な便秘とはどこか違う異和感があるときは検査も必要になる。
下痢では、粘液や血液の含まれた便が出たときや、食べ物など、思い当たるふしがないとき、生活に気をつけても改善しないでしつこく続く時などは、要注意。
便秘・下痢解消のポイント
病気の兆候としての便秘・下痢でない場合、日常生活で気をつけることとして
・食事を規則正しくとる
・食物繊維の多い食品をとる
・運動不足改善のために、からだを動かす
特に腹筋を強化して腸の働きをよくする
・排便の習慣をつける
行きたくなったときに、我慢しない
・ストレス解消など、精神的な要因を除く努力
そんなに難しいものの羅列ではないようにみえるが、現代では意識していかないと厳しくなってきているのかもしれません。
そしてもちろん鍼灸の出番。鍼灸の刺激が自律神経に働きかけて、本来の働きを取り戻すお手伝いができます。
心地よいお通じが、そのまま心地よい毎日につながっていきそうです。お通じが改善されると、お肌の調子も上向きになりますし。
高級な化粧品に走る前に、お通じを見直していただけたら。
元気なお肌はいいお通じで作られるといっても過言ではないはずです。
便秘
お通じが快適でなくなるものの、代表的なものといえば便秘といえそうである。
便秘とは、大腸内にその内容物が停滞し、通過が遅延した状態をいう。
排便がないことで苦痛があったり、排便があっても残便感があったりするものをいう。
普通は摂取した食物の残渣が2~3日以内に排出されない場合を目安としているが、
実際には排便回数が異常に少ないとき、乾燥した便が出るとき、排便後も便の停滞感があって様々な障害を訴える場合などをいう。
便秘は
①器質性便秘と②機能性便秘とに分けられる。
①の器質性便秘は、腸の病気の兆候として起こるもの。
②の機能性便秘は、一過性のものと習慣性のものに分けられる。
*一過性のものは、環境の変化がある旅行などで一時的に起こるもの。
ダイエットなどでもおこりえる。生活が元に戻ると自然に治まる。
*習慣性のものは慢性便秘ともいわれて、弛緩性、痙攣性、直腸性がある。
・弛緩性は、腹筋が弱いことで、便を押し出す力が弱くて起こるもの。
体質的なもの、中枢神経系障害、過度の交感神経緊張状態の持続、低栄養、
全身衰弱など多くの要因によって起こるとされる。
・痙攣性は、大腸が運動しすぎるために痙攣を起こし、便の通りが悪くなるもの。
副交感神経異常興奮などによっておこりやすくなる。
・直腸性は、直腸の神経が鈍くなって便意が起こらなくなってしまうもの。
直腸に便が移送されて便意を生じても、常にその便意を抑制していると、
便意を生ずる圧でも便意を生じなくなり、直腸内に大量の便が蓄積されて便秘となる。
このタイプが、日本人の便秘の大半を占めるとされている。
交感神経系も副交感神経系も、極端に興奮した状態がよくないことをあらわしている。
お通じ
快適な生活を送る上で、よく食べてよく排泄するということは大事。お通じについて。
食べたものは、普通、下行結腸からS状結腸に溜まっていて直腸には存在していない。
大腸の総蠕動が起こったり、便の量が多くなったり、自らの重みで直腸に移送されていく。
そして直腸の壁がその内容物によって拡張され、内圧が高まることによって分布している骨盤神経が刺激される。
その興奮が脊髄を経て大脳に送られることで、やっと便意が生じる。
便意が起こると反射的に直腸、内肛門括約筋蠕動が緩む。
いつもはしっかり締まっているところが緩んで、準備完了。
そして一方で、随意的に腹圧を高めて声門を閉じ、息をつめるなどの現象も加えることで、便が肛門を経て体外に排出されることになる。
これを排便反射といって、脊髄にある下位中枢と、延髄、視床下部にある上位中枢によって統括されている。
大脳皮質からの調節も受けているので、一時的に便意を打ち消すことが出来てしまったりするんですね。
いきたい時にがまんしてしまう、それができてしまう・・・そしてそれが習慣的になると、あまりよくないことになってしまう・・・。