若造
弦巻鍼灸院は完全予約制なので、お約束がない時間帯には白衣を脱いでいることが多い。そのせいかどうかは不明だが・・・
少し前のこと。
午前中が混み合っていて食べ損ねた昼食を、3時を回った頃とっていた。インターホンがなったので出てみると60代と思われる男性が立っておられた。
「ちょっとお尋ねしたいのですが・・・・。あなたが先生ですか・・・・?」明らかに不安げです。
不惑の年を迎えているのでもう若いといえない、臨床をしていく中ではいい年齢になったと自分では思っていたのだが、人生の先輩の方々から見ればまだまだ若造で。
”こんな若いものに身体を預けるのか・・・”と思われてしまうのか・・・とちょっと考えさせられた。
まだこの世界に入って間もない頃、「いくつなの?」と聞かれ、足し算でサバをよんでいた。
患者さんが不安にならないように。月日が経って自分の年齢が上がっても、更に上の年代の方々には若造のままなんでしょうね。
あの頃、ワタシに身体を預けて施術をさせてくださった沢山の方々。感謝の気持ちはずっと抱いてきたけど、改めてありがとう・・・・。
この仕事に到達点はないと思っている。
昨日より今日、今日より明日。固まらないで、歩き続けていけるようでありたい。