歯ぐきの痛み
月に一度のペースで来院されているKさま。
先日みえたとき(そういえば、先月の歯茎の痛み、どうなりましたか?)
ちょうどひと月前来院された時のこと。
Kさま「2,3日前から右の上の歯茎が痛い。ほら、腫れているでしょ?」
右歯の歯根の問題でしょうか。確かに腫れているようです。
上顎の大臼歯の歯根は、上顎洞下壁に近接している。
そのために、う歯などを介して歯根から上顎洞に炎症が波及し、歯性上顎洞炎を起こすことがある。
またその逆に、上顎洞炎がある場合に歯痛を惹起することもある。
(歯医者さんに、行ってくださいね)
そう申し上げたが、その日の治療はその辺を意識したものに。
あの後のご様子が、知りたかった。
「そうそう、あの翌日。歯磨きをしていたら歯茎からいきなり出血して。それっきり楽になりましたよ。腫れもひきました。」
カルテには、手と足の遠位のツボへの刺激を記している。
歯科領域については、もちろん治療が必要なものは原因の箇所の治療をしていただくことは大前提であるが
こんなふうに遠位の経穴への刺激が、即座に変化をもたらしたと思われる症例にあうと、鍼灸の底力を見せ付けられる思いがする。
Comment おいら より: 2010年9月2日 8:40 AM tsurushin より: 2010年9月2日 1:10 PM
虫歯は鍼灸で治せませんが、腫れをおさえたり痛みをやわらげたりすることができるのは本当に不思議ですね
しかも歯の症状に効くツボが、ナゼか手や足にあるというのも本当に不思議です
歯性上顎洞炎はあれですね
上の歯の根の先が上顎洞まで届いているので、歯の根が炎症を起こすと副鼻腔の一つである上顎洞の中が炎症を起こして、それで副鼻腔炎になるわけですが、この部位がちょうど歯科が対応する範囲と医科(耳鼻咽喉科)が対応する範囲との境なので、たまに正確な診断がされなくて病気がなかなか良くならない場合がありますよ
副鼻腔炎を治そうと耳鼻科に行っても、さんざん通院したあげく、最後に「歯が原因のようなので歯科に行って治してください」ということになった話を聞いたことがあります
今はそんなことは無いと思いますが
おいらさま>
本日も、変わらぬ暑さです。
>副鼻腔炎を治そうと耳鼻科に行っても、さんざん通院したあげく、最後に「歯が原因のようなので歯科に行って治してください」ということになった話・・・
やはり、聞いたことがあります。
>しかも歯の症状に効くツボが、ナゼか手や足にあるというのも本当に不思議です
こんな不思議を、ありがたく、追験していきたいと思います。